肥満が蔓延するこの世界。健康を害する人が増えている。

動脈硬化症

この3つの論文のシリーズは、肥満、その原因、および治療法に関する臨床研究および科学的研究における最近の動向と注目の話題を強調している。

最初の論文は、ゲノムワイドな関連研究およびメンデリアのランダム化解析から出現した発見に焦点を当て、肥満の遺伝学およびその臨床的関連性の進歩を概説する。

2番目の論文では、現在入手可能な抗肥満薬、その普及への障害、将来の発展について議論している。最終的な論文では、代謝的に健康な肥満の理解の進歩と、この概念がどのように臨床的ケアにおいて有用であろうかについて議論する。

最後の論文は医学の概念が肥満の管理にどのように適用できるかに焦点を当てている。肥満と飢餓は正反対の状態であるが、現代人の肥満の問題は、人類が絶えず飢えにさらされてきたことと深い関係を持っている。

飢えに苦しんだ記憶は、我々のDNAに深く刻まれている。食べられるときに食べておこう、という生き残り戦略が現代の我々に災いしているのが皮肉なことである。

約400万年におよぶ人類の歴史はまさに飢餓との闘いで、何度もおとずれた氷河期は、人類に多くの試練を与え続けた。人類が安定して食料を得ることができるようになったのは、人類が経験した最後の氷河期が終了した約1万年前、中東シリアで農耕が始まってからに過ぎない。農耕はまたたく間にヨーロッパに広がり、日本には約3500年前、縄文後期に中国から稲作が伝わってきた。同じ頃からコメを食べててきたと考えられている。その頃から糖尿病は存在したと考えられている。