1型糖尿病のためのインスリンへの追加療法としてのナトリウムグルコース共輸送体2(SGLT2)阻害剤:無作為化比較試験の系統的レビューおよびメタ分析

1型糖尿病のためのインスリンへの追加療法としてのナトリウムグルコース共輸送体2(SGLT2)阻害剤:無作為化比較試験の系統的レビューおよびメタ分析

Sodium-glucose co-transporter 2 (SGLT2) inhibitors as add-on therapy to insulin for type 1 diabetes mellitus: Systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials.

Diabetes Obes Metab. 2018 Feb 16

1型糖尿病

1型糖尿病

1型糖尿病の治療法は不十分だ。新しい治療法の確立が求められている。無作為化プラセボ対照試験のメタアナリシスにより、1型糖尿病のためのインスリンへのSGLT2阻害薬添加の有効性と安全性を検討した。

2017年10月まで電子データベースを検索すると、1361件の研究が特定され、そのうち14件が調査された(N=4,591)。メタ分析は、SGLT-2阻害薬療法がHbA1cを0.4%(95%信頼区間[CI]:0.35,0.46; P <0.001; I2 = 0%)、空腹時血漿グルコースを1.14mmol/l(0.8,1.47 )、体重は2.68kg(2.0,3.36)、収縮期血圧は3.37mmHg(1.46,5.28)であった。さらに、ボーラスインスリンは3.6単位/日(2.0,5.3)減少し、基礎インスリンは4.2単位/日(2.2,6.3)減少した。継続的なグルコースモニタリングは、プラセボと比較して、平均血中グルコースの変動、グルコース標準偏差、およびグルコースエクスカーションの平均振幅を有する、グルコース変動の減少を示した。低血糖または重度の低血糖の有意な増加はなかった。しかし、SGLT2阻害薬療法は、糖尿病性ケトアシドーシス[OR:3.38]および生殖器感染症[OR:3.44]を増加させた。SGLT2阻害薬の追加療法は1型糖尿病には有益かもしれないが、その使用は慎重に検討する必要がある。

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